相滝村
あいだけむら
[現在地名]鳥越村相滝
杉森村の南、大日川左岸に位置し、同川に村の北部で堂川が合流する。鮎滝とも記され、仮名付帳は「あいたき」と訓ずる。永享一〇年(一四三八)正月一一日の藤原満宗寄進状(祇陀寺文書)によると、祇陀寺(現吉野谷村)に寄進された河内庄内の畠地三ヵ所のうち、「ます谷」の四至は「南はわたつ村内小いわう谷をさかう、西は同小いわう谷の内へさかう、北はあいたきをさかう、東は別宮ふくまん名山のをゝさかう」と記される。「ます谷」は益谷川(大日川支流)の遺称が確認され、「あいたき」は当地のことであろう。中世後期には本願寺の寺坊鮎滝坊の存在が知られ、「反故裏書」に近年造立された坊舎の一つとして「波佐谷ニ鮎滝」とみえる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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