真空調理法(読み)しんくうちょうりほう

知恵蔵mini 「真空調理法」の解説

真空調理法

生あるいは下ごしらえした食材、またはそれら食材と調味料などを真空パックし、湯せんなどを用い一定温度で加熱する調理法。素材により適した低温帯(58~95℃)で加熱するため、低温調理法といわれることもある。フランスで考案され1980年代に各国に広まった。空気を抜くことにより、素材が酸化しにくくなる、調味料が染み込みやすくなる、素材の細胞破裂を防ぐといった効果がある。また、低温で加熱することにより、たんぱく質凝固を防ぐなど素材の変質を抑えることができる。これらの作用によって、味・外見の向上や、栄養分の保持・重量ロスの減少・二次汚染防止・作業効率向上などの利点が生まれるため、レストラン・病院・福祉施設などで取り入れられており、家庭での簡易な料理法も広まっている。

(2016-2-1)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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