睦(漢字)

普及版 字通 「睦(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 13画

[字音] ボク
[字訓] むつむ・したしむ・やわらぐ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(りく)。は來(来)母(らいぼ)の字であるが、來母の字に(明)母(めいぼ)の音と通用する例が多い。〔説文〕四上に「目順(したが)ふなり」とし、「一に曰く、(つつし)みて和するなり」とあり、親睦の意。〔周礼、地官、大司徒、注〕に「九族に親しむなり」という。また〔広雅、釈詁一〕に「信なり」とあり、王念孫の〔証〕に、穆と通用する字であるという。

[訓義]
1. むつむ、むつまじい、したしむ。
2. やわらぐ、なごむ、おだやか。
3. 穆と通じ、まこと。

[古辞書の訓]
名義抄〕睦 ムツブ・ムツマジ・ミル・ヤハラグ 〔字鏡集〕睦 ミル・ヤブル・コヒタリ・ムツマジ・ヤハラカナリ・シタガフ・ヤハラグ・ムツブ

[語系]
睦・穆miukは同声。穆は穀実が熟して、まさに剖(さ)けようとするときの形で、うちに充実する意がある。

[熟語]
睦愛睦誼睦熟・睦親睦崇睦族睦睦・睦友睦雍睦隣
[下接語]
愛睦・協睦・恭睦・孝睦・慈睦・修睦輯睦粛睦・親睦・篤睦敦睦・友睦・雍睦・隣睦・和睦

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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