矢数・矢員(読み)やかず

精選版 日本国語大辞典 「矢数・矢員」の意味・読み・例文・類語

や‐かず【矢数・矢員】

〘名〙
① 矢の本数
曾我物語(南北朝頃)六「苦患無明の箙には、諸法愛著のやかすをさし」
② 一人の射手の、的中した矢の本数。
※小右記‐正暦四年(993)正月五日「府生忠行奉度々矢数
③ 通し矢などで、射手が弓勢(ゆんぜい)の続くかぎり多くの矢を射ること。また、その技を競うこと。陰暦四、五月頃京都の三十三間堂で行なわれたものが有名。→大矢数(おおやかず)。《季・夏》
※評判記・美夜古物語(1656頃)「たれたれさま御同心にて、矢数(ヤカズ)見物に御こしのよし申ました」
※俳諧・西鶴大矢数(1681)第一「天下矢数二度の大願四千句也〈西鶴〉 百六十まい五月雨の雲〈保友〉」

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