[ 一 ]①の式法にならった[ 一 ]②の矢数俳諧は、延宝五年(一六七七)五月、西鶴が大坂生玉本覚寺で一六〇〇句を興行し、「大句数」として刊行したのに始まる。
江戸時代に京都・東山(ひがしやま)および江戸・深川の三十三間堂で催された通し矢の行事のことで、堂の前庭で行われたところから堂前(どうまえ)ともいわれる。陰暦4、5月ごろの吉日を選び、全国から弓の達人が参集して、日暮れから翌日の日暮れまで一昼夜射続け、堂の長さ66間(約120メートル)を射通した矢数の多いのを誇りとした。日の出から日没まで行うものを小(こ)矢数または日(ひ)矢数といい、一昼夜に及ぶものを大矢数といって、夜間は篝火(かがりび)をたき、武士や町人の見物人も多く、勇壮な行事として知られ、その年の最高位を「総一」「弓の天下」などと称し、扁額(へんがく)を堂に掲げてたたえた。総矢数の最高は1686年(貞享3)の8133本と伝えられているが、1895年(明治28)の4457本を最後に絶え、現在は、成年に達した男女が記念のために京都の三十三間堂で行う通し矢の催しとして名残(なごり)をとどめている。
[佐藤農人]
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…その後1606年(慶長11)正月,尾張藩士浅岡平兵衛が51本の通し矢を行ったことが記録に残っており,しだいに盛んになった。通し矢には大矢数,日矢数(小矢数),千射,百射などの種類があり,大矢数は夕方から翌日の夕方までの24時間,小矢数は日中または夜中12時間のうちに射通した矢数を競い,千射,百射はその限られた本数のうちの通し矢数を競う方法である。正保年間(1644‐48)以後江戸でも行われ,京都と呼応して盛んとなり,またこれにならって一夜にできるだけ多くの句を詠む行事も行われるようになった。…
※「大矢数」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新