見物(読み)ケンブツ

デジタル大辞泉 「見物」の意味・読み・例文・類語

けん‐ぶつ【見物】

[名](スル)
催し物や名所旧跡などを見て楽しむこと。「芝居見物する」「高み見物
見物人。「見物が多い」
見る価値のあるおもしろいもの。みもの。
[類語]見学観覧参観拝観来観総見観戦観劇見る

み‐もの【見物】

見るだけの値打ちのあるもの。見てすばらしいと感じるもの。「この対戦カードは見物だ」
見物すること。また、その人。
「かの―の女房達」〈胡蝶

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「見物」の意味・読み・例文・類語

けん‐ぶつ【見物】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) 催し物、名所、ある情景、事件などを見て楽しむこと。観覧。
    1. [初出の実例]「此暁女方渡堂見物」(出典:御堂関白記‐長和五年(1016)三月一二日)
    2. 「何たる物見にも是に過たる事はあらじとてけんぶつする」(出典:三河物語(1626頃)二)
  3. (催し物、できごとなど)わざわざ見る価値のあるおもしろいもの。みもの。
    1. [初出の実例]「わかき人々、相撲とりたまへ。見てあそばん。けんふつには、上やあるべき」(出典:曾我物語(南北朝頃)一)
  4. 見物する人。みて。観客。見物者。見物人。
    1. [初出の実例]「見物成市、従近衛東行」(出典:後二条師通記‐康和元年(1099)二月一三日)
    2. 「見物、市を成す、上中下人、残る事无(な)し」(出典:今昔物語集(1120頃か)一)

見物の補助注記

和語「みもの」の漢字表記「見物」を音読してできた和製漢語であろう。


み‐もの【見物】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 見てすばらしいと感じるもの。見るに値するもの。
    1. [初出の実例]「君だちまゐり給へり。物どもひとたびにもてつらねて参る、みものなり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)あて宮)
  3. 見物すること。かたわらから見ること。また、その人。
    1. [初出の実例]「をかしき見ものも、今はもろともにとなん思ひ給ふる」(出典:落窪物語(10C後)二)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「見物」の意味・わかりやすい解説

見物
けんぶつ

観客」のページをご覧ください。

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