石垣尾神社(読み)いしがきおじんじや

日本歴史地名大系 「石垣尾神社」の解説

石垣尾神社
いしがきおじんじや

[現在地名]金屋町吉原

吉原よしはらの南西山麓にあり、祭神猿田比古さるたひこ神。旧村社。社名の由来について石垣王大明神略伝記(社蔵)は「境内巨巌古木蓊鬱維石巌々其高丈余東西数百歩神廟赫々焉、不称其名而奉称石垣王大明神也」と記す。村の祭祀場として古くから浄域とされていた所へ猿田彦神を勧請したものか。天明三年(一七八三)の石垣尾神社由来(社蔵)には「南北石垣ノ庄四十二ケ村の産土神と今に云伝ふ、大昔は今の如き社形はなく神石を神体とし崇め来りし由なり、(中略)昔焼亡の坊舎の跡古井抔今に山の裾に残れり」とあり、「続風土記」も「古は一荘の産土神にして社殿も壮麗に神田も多くあり、禰宜別当寺等も備りしに、後世地頭各所にありて各其奉崇する神を領地に祀り、邑民皆其神を産土神とせしより当社漸々に衰廃し、天正中神田皆没収せられ」と記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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