いし‐はじき【石弾・抛石・】
〘名〙
①
上代の武器の一種。
城壁やがけの上に装置し、木や綱で留めた石を弾き飛ばして敵を殺傷するようにした仕掛け。石弓。
※
書紀(720)推古二六年八月(岩崎本訓)「故
(かれ)、
俘虜(とりこ)貞公、普通二人と
鼓吹、弩、抛石
(イシハシキ)の類
(たぐひ)十物
(とくさ)、并せて土物
(くにつもの)、駱駝一疋とを貢献
(たてまつ)る」
②
遊戯の一種。現在の
おはじきの
前身。盤の上などに
碁石または碁石大の
小石を並べ、
指先でその石をはじいて相手の石に当てて取り、勝負を争うもの。
弾棊(だんき)。おはじき。
※五島本梵網経平安中期点(950頃)「
弾碁(イシハシキ)し、六愽
(すくろくう)ち、拍毬
(まりこ)え、擲石
(いしなけ)し」
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世界大百科事典(旧版)内の石弾の言及
【武器】より
…弓矢の登場は非常に古い。 飛道具の領域では,V.G.チャイルドやM.コルフマンの研究以来,石弾ないし投石具が注目されている。フィリスティア(ペリシテ)人の将を倒したダビデの投石具がどの程度の段階のものであったかは定かでないが,一連の精巧な正規の武器として投弾具,そして高度に訓練された投石兵の存在が改めて指摘されている。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」