石灰華(読み)セッカイカ(英語表記)calcareous sinter

デジタル大辞泉 「石灰華」の意味・読み・例文・類語

せっかい‐か〔セキクワイクワ〕【石灰華】

湯の花の一。温泉鉱泉の湧出口などにできる炭酸カルシウム沈殿物

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精選版 日本国語大辞典 「石灰華」の意味・読み・例文・類語

せっかい‐か セキクヮイクヮ【石灰華】

〘名〙 温泉または鉱泉の湧出(ゆうしゅつ)口などに沈殿した円錐状・階段状などの炭酸カルシウム。灰華。〔英和和英地学字彙(1914)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「石灰華」の意味・わかりやすい解説

石灰華
せっかいか
calcareous sinter

炭酸カルシウムの塊状沈殿物。一般に鉱泉などに産する多孔質で軟らかいものをいう。石灰洞 (鍾乳洞) 内などの緻密で硬いものはトラバーチンという。

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岩石学辞典 「石灰華」の解説

石灰華

炭酸カルシウムの化学的沈澱物で,温泉の周囲や干上がった湖底などに形成される[Hatch, et al. : 1938, Cotta : 1862].

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世界大百科事典(旧版)内の石灰華の言及

【夏油[温泉]】より

…特殊成分として放射能を含み,1965年国民温泉に指定された。温泉の湧出する河岸一帯には,石灰華の段丘があり,なかでも天狗の湯における石灰華の沈殿は,高さ20m,頂上部径10m,下部径25mにおよび,日本最大の規模で,特別天然記念物に指定されている。夏油渓谷のブナ林に囲まれたひなびた温泉で知られ,露天ぶろ,自炊宿が渓流沿いにあり,昔ながらの面影を残している。…

【鍾乳洞】より

…地下水系の発達した石灰岩地域では,地下水の溶食作用によって大小の洞穴が生じる。これらを一般に石灰洞limestone caveというが,多くの場合,洞内は石灰華の堆積によって鍾乳石stalactiteなどが発達しているので,このような洞をとくに鍾乳洞という。しかし,実際には両者をはっきり区別しないことが多い。…

※「石灰華」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」