六訂版 家庭医学大全科 「硝子体の手術」の解説
硝子体の手術
(眼の病気)
硝子体出血や硝子体混濁など硝子体の透明性が低下している場合や、
この手術は特殊な手術装置を用いて顕微鏡下で行われます。硝子体を切除吸引するだけだと眼球がへこんでしまうので、イオンバランスのとれた液体が硝子体のなくなった体積の分だけ自動的に入るようにしておきます。
眼のなかは暗いため、眼内照明が必要です。透明な組織である硝子体を見るのは容易ではありません。少しでも見やすくするため、部屋は暗くして手術を行います。眼内に入れる器具は、直径約1㎜以下のとても細い器具です。
網膜剥離や黄斑円孔などの手術では、約2週間で吸収されるガスやシリコーンオイルを最後に眼内に入れます。ガスやオイルは液体より軽いので、浮力で網膜を押しつけるために、うつむきの姿勢をとることが必要です。
近年の硝子体手術の進歩は著しく、今まで治療法がなかった病気でも手術が可能になってきています。
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報