化学辞典 第2版 「硫酸アンチモン」の解説
硫酸アンチモン(Ⅲ)
リュウサンアンチモン
antimony(Ⅲ) sulfate
Sb2(SO4)3(531.69).アンチモン,硫化アンチモンSb2S3,酸化アンチモンSb2O3などを濃硫酸と濃硝酸の混合酸に加熱溶解すると,光沢のある針状結晶として得られる.密度3.62 g cm-3.潮解性で,希硫酸には溶けるが,水で加水分解して酸化硫酸アンチモンSb2O(SO4)2・H2O,Sb2O2SO4(硫酸アンチモニル)などとなり不溶となる.アルカリには溶けて,MⅠ[Sb(SO4)2]型の塩をつくる.化学試薬,金属表面処理剤などに用いられる.[CAS 7446-32-4]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報