日本大百科全書(ニッポニカ) 「磯(鹿児島市)」の意味・わかりやすい解説
磯(鹿児島市)
いそ
鹿児島市街の北東端、吉野町の一地区。鹿児島湾に臨む景勝地で、磯の島津邸があり、邸内の磯庭園は国指定名勝。島津邸は万治(まんじ)年間(1658~1661)19代藩主島津光久(みつひさ)が別邸として建て、庭園は仙巌園(せんがんえん)ともよばれ、自然と人工美の調和のとれた回遊式の大庭園である。21代吉貴(よしたか)が琉球(りゅうきゅう)を通じて取り寄せた江南竹(モウソウチク)や28代斉彬(なりあきら)が日本で初めてガス灯を点じた石灯籠(いしどうろう)などがある。また付近には、斉彬建設の尚古集成館(しょうこしゅうせいかん)、反射炉跡、紡績所跡などがある。JR鹿児島中央駅前からバス30分。
[平岡昭利]
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