神當流(読み)しんとうりゅう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「神當流」の意味・わかりやすい解説

神當流
しんとうりゅう

近世馬術の一流派。流祖は神尾織部吉久(かんおおりべよしひさ)で、もと松平陸奥守(むつのかみ)の家臣。この流儀は、実戦基調とする乗御法のほか、癖馬(くせうま)・難馬(なんば)の矯正・調教に重点を置いたので、悪馬(あくば)新當流ともよばれて、漸次諸藩に広まった。8代将軍吉宗(よしむね)のころ、水戸家中の大田原和泉守(いずみのかみ)政通(1690―1752)が4世の正統を継ぎ、その緒妙をうたわれた。また尾張(おわり)藩伝では、神尾より四伝の柴崎十郎右衛門正勝が、新當流を改め神當流を称したという。

[渡邉一郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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