重点(読み)じゅうてん

精選版 日本国語大辞典 「重点」の意味・読み・例文・類語

じゅう‐てん ヂュウ‥【重点】

〘名〙
① 同じ文字やことばを繰り返して続けること。また、それを示す記号」「ゝ」「々」「」など。かさね字。おどり字。ちょうてん。
蜻蛉(974頃)下「その文の端に、なほなほしき手して、あらず、ここにはここにはとちうてんかちにてかへしたりけん」
② 同じ文字を重ねて熟語を作ること。また、そうして作られた語の類。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
欧文で用いる「コロン」の訳語
蘭学階梯(1783)下「〔:〕ドウピュンクタと名く、訳して重点と云ふ」
物事のいちばん重んずべき所。大切にして注意すべき点。
※ながし(1913)〈森鴎外〉「どうも問題の重点(ヂュウテン)が脇へそれて拍子抜がしたやうな感じがして」
重心のかかる所。〔改訂増補物理階梯(1876)〕
歩兵操典(1928)第五七「左手を以て概ね銃の重点(ヂウテン)の所を握り」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「重点」の意味・読み・例文・類語

じゅう‐てん〔ヂユウ‐〕【重点】

物事のいちばん大切なところ。最も力を注ぐ部分。「語学重点を置いて勉強する」
踊り字」に同じ。
[類語]要項要目要綱論点勘所脈所主眼眼目軸足立脚点立脚地力点主力重き重視要点要所ポイント要領大要キーポイント急所つぼ正鵠頂門の一針

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の重点の言及

【躍字】より

…同じ字の繰返しであることを示す符号。踊字とも書き,古くは畳字(じようじ),重点などといった。現在,漢字では〈々〉〈〉を用い,仮名では〈ゝ〉〈〉を用いる。…

※「重点」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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