神経疾患患者のみかた

内科学 第10版 「神経疾患患者のみかた」の解説

神経疾患患者のみかた(神経系の疾患)

 一般的な神経学的診察法では,神経学的所見を精神状態,脳神経,運動系,反射,感覚系,その他の順に評価し,記録していく.しかし,「標準的」とされる方法でも,たとえば,協調運動や起立・歩行についてどの段階で評価するかなどには,微妙な差違があるのも事実である.この際に重要なのは,常に一定の方法に従って,系統的に順序立てて,見落としなく神経学的所見を評価することである.
 ここでは神経内科医が行う神経学的診察法のなかで,一般内科医も神経疾患のスクリーニングのために実施できることが望ましいもの,神経内科医の記録を理解するために必要なものに重点をおいて概説する.[西澤正豊]
■文献
水澤英洋,宇川義一編著:神経診察:実際とその意義,中外医学社,東京,2011.水野義邦編:神経内科ハンドブック 鑑別診断と治療 第4版,医学書院,東京,2010.

出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報

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