日本歴史地名大系 「福井下村」の解説 福井下村ふくいしもむら 山口県:阿武郡福栄村福井下村[現在地名]福栄村大字福井下現福栄(ふくえ)村の南西にあたり、四方を山に囲まれる。西を椿東分(つばきひがしぶん)(現萩市)、南を川上(かわかみ)村、北を黒川(くろがわ)村と接する。村の北を萩から嘉年(かね)村(現阿東町)の白坂(しらさか)を経て津和野(つわの)(現島根県鹿足郡津和野町)に至る石州街道(白坂道筋)が東西に通り、この通に沿って宿駅があった。当島宰判に属した。文和元年(一三五二)八月一三日付の大井(おおい)八幡宮(現萩市)の宮座文書「御祭礼郷々社頭座敷本帳之事」に右座の九番として「福井郷」がみえる。文明一五年(一四八三)一二月二三日付池永秀重の判のある文書(「注進案」所収)は、「当郷八幡鼓頭役之事」を「御公領庄官名御代官、鼓頭千代松所へ」宛てたものであるが、御公領庄官とあることより、中世には長講(ちようこう)堂領であった阿武御領の地ではなかったかとも考えられるが、不詳。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by