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宿駅 しゅくえき

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

宿駅
しゅくえき

交通路の便利な地点で,旅人宿泊させ,荷物の運搬に要する人馬継立て設備のあるところ。律令制下の駅は駅馬に関する各種の義務を負わされた里で,30里ごとにおかれ,駅の事務を行うため駅長がおり,駅家が設けられ,国司の管轄下にあった。律令制の崩壊とともに平安時代以降は衰退した。宿とは元来駅家のことで,旅人を止宿させるところからその名が生じたのであろうが,駅そのものをも宿といい,駅長を宿長者といった。このことは平安時代末期以来みられ,鎌倉時代以降,特に東海道筋には著しく,50~60の宿を数えたという。これは京,鎌倉の往還の盛況にもよったのであるが,別に伊勢神宮をはじめ,社寺の参詣の道筋にも多数現れた。江戸時代に入って,街道脇往還の整備に伴い,宿場盛行をきわめ,各宿場には本陣脇本陣問屋場その他が立並んだ。宿と宿の間に間の宿 (あいのしゅく) がおかれたこともある。明治になって,鉄道の開設によって宿駅の様相は一変した。

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デジタル大辞泉の解説

しゅく‐えき【宿駅】

街道の要所で、旅人の宿泊や、荷物運搬の人馬を中継ぎする設備のあった所。鎌倉時代以降発達した。宿場。しゅく。

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百科事典マイペディアの解説

宿駅【しゅくえき】

宿・宿駅

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世界大百科事典 第2版の解説

しゅくえき【宿駅】

旅客の宿泊所や荷物輸送の人馬などを用意した施設のある所で,古来主要な街道に設けられた。
[古代,中世]
 大化前代にも駅馬,駅使などの語が見えるが,その組織は不明である。大化以後,天武紀には駅家(うまや)や駅鈴のことがあるが,これも不詳である。駅伝制が整うのは大宝令以降の成文法の成立をまたねばならない。令制によれば,中央政府と大宰府や国府を結ぶ交通路が整備され,山陽道ほかの七道には則として30里(後の約4里,16km)ごとに駅を置き,駅には駅長,駅子,駅馬などを置いた。

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大辞林 第三版の解説

しゅくえき【宿駅】

交通の要地にあって、宿泊のための設備や輸送に携わる人馬を有した集落。鎌倉時代以降発達し、江戸時代には宿場町となる。しゅく。

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世界大百科事典内の宿駅の言及

【市】より

…《東関紀行》に,尾張の〈かやづ(萱津)の東宿の前を過れば,そこらの人あつまりて,里もひゞくばかりにののしりあへり,けふは市の日になむあたりたるとぞいふなる〉と生き生きと市日のさまが描かれている。街道筋の宿駅が,はや宿場町の様相を示しはじめ,周辺農村からの人々を加えて,市日の繁盛ぶりがうかがえるのである。この時期には周辺農村をまきこんで,旧来からの市はますます規模を拡大し,一方で新市が増加した。…

【町役】より

…次に伝馬役は,馬や人足による交通体系維持のための労働の奉仕で,本来は諸職人などを除くすべての人民が負担すべき普遍的な役儀の一つであった。この伝馬役は,日常的には,宿駅やその周辺の町人・百姓によって担われた。宿駅の中で,とくに交通の拠点や要衝のものは,城下町やその他の諸都市の中心部分にあたる町共同体である場合が多く,またその他の中小の宿駅も,事実上の町を単位に構成されていたことなどから,近世前期において伝馬役はむしろ,町人固有の役負担として認識されたのではないかと思われる。…

【輸送】より

…これ以外の輸送には幕府,諸藩などの御用であることを表示した御用商人の商品が会符(えふ)荷物として行われるにすぎなかった。2里,3里の間隔で設置された宿場(宿駅)ごとに馬を替え,問屋場(といやば)口銭を支払う制度の下では,荷傷みは増し,運賃は高額になり,輸送日数が多くかかって,商品輸送の道としては不適当であった。五街道以外の地方道にあっても,大藩や多数の藩が参勤交代に利用する道には,五街道に準ずる宿場が設けられて,同じような公用優先の利用規定が定められた。…

※「宿駅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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