秀子節(読み)ひでこぶし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「秀子節」の意味・わかりやすい解説

秀子節
ひでこぶし

秋田県仙北地方の民謡。「ひでこ」の由来についてははっきりしていないが、ユリ科の多年草シオデ牛尾菜)のことで、このシオデに東北地方の方言のコがついて「シオデコ」、それがなまって「ヒデコ」となったという説もある。民謡の題には便宜上「秀子」の字をあてたものだろう。ほかに「ソンデコ」や「ションデコ」などの呼び方もある。もともとは山の神に捧(ささ)げる祝い唄(うた)だったが、いつか若い男女の山菜摘みの山行きの唄になり、さらに現在は三味線がついたお座敷唄になっている。またこの唄の起源については、1604年(慶長9)税制が改められた際、田沢湖周辺の山地の村々では年貢米のかわりに薪(たきぎ)を納めることになり、その薪を切り出すときに樵人(そまびと)たちが歌い出したのが始まりだという説もある。

斎藤 明]

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