日本大百科全書(ニッポニカ) 「秋山豊寛」の意味・わかりやすい解説
秋山豊寛
あきやまとよひろ
(1942― )
ジャーナリスト、宇宙飛行士。民間人で初めて商業宇宙飛行を利用し、ジャーナリストとして宇宙空間から宇宙のようすを報道した。
東京都生まれ。1966年(昭和41)、国際基督(きりすと)教大学教養学部を卒業後、東京放送(TBS)に入社し、ロンドン駐在員、ワシントン支局長、外信部デスクなどを務めた。
1989年(平成1)3月、TBSの創立40周年事業で、宇宙にジャーナリストを送る「宇宙特派員計画」の宇宙特派員に選抜される。同年10月からソ連の宇宙飛行士訓練センターで訓練を受け、1990年12月2日、ソユーズ宇宙船TM-11に搭乗。ソ連の宇宙ステーション・ミールに滞在して実験のようすや宇宙での生活を生放送で地上へ伝えた。同年12月10日、ソユーズ宇宙船TM-10で帰還。
1995年にTBSを退職。農業を営むなどした後、2011年(平成23)11月に京都造形芸術大学(現、京都芸術大学)芸術学部教授に就任(2018年退任)。ソビエト連邦第3級宇宙飛行士。
[山本将史 2021年7月16日]
『秋山豊寛著『宇宙特派9日間――日本人初 宇宙飛行士の体験全記録』(1991・小学館)』▽『秋山豊寛・菊地涼子著『こちら宇宙特派員!――宇宙に行ってみた!』(1991・毎日新聞社)』