…近世になって出版機構を利用した俳壇経営が進むと,一座の人々を超えた広範囲の大衆から投句を募って編集する発句撰集が出るようになるが,個人発句集の刊行は個人の連句集よりも遥かに遅れ,連句が衰退しはじめる18世紀後半になって,ようやく盛んになる。17世紀に出た個人の俳諧発句集は立圃自撰の《空礫(そらつぶて)》(1649奥書)のみ。18世紀前半に出たのも言水,祇空,芭蕉,乙由,淡々,其角,貞佐,巴静,嵐雪の諸集で,うち自撰は《淡々発句集》のみである。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」