穿孔圧延機(読み)せんこうあつえんき(その他表記)piercing mill

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「穿孔圧延機」の意味・わかりやすい解説

穿孔圧延機
せんこうあつえんき
piercing mill

継ぎ目なし管製造用の有孔ビレットをつくるため設計された圧延機。穿孔圧延法にはいくつかの方法がある。歴史的には 19世紀末に開発され現代まで発展してきたマンネスマン法が原初的技術であるが,どの方式もビレットに推力を与え砲弾型の穿孔ポンチを前方から押しつけて穿孔する。軸を互いに傾斜させた2ないし3ロールの圧延機であるが,ロールの回転速度を円筒状ビレットの回転と推力に変換することができる。さらに穿孔中のビレットの変形を少くするために,2ロールで軸を圧延方向に傾斜させた交叉穿孔圧延法も開発された。後者ユージン=セジュルネ法の出現により刺激されて,より高品質で寸法精度の高い鋼管を製造するために開発された。連続鋳造により角ビレットが能率よく製造できることを受けて,角ビレットを2段の孔型圧延機に後方から推力を与えつつ,前方からは砲弾型の穿孔ポンチを押しつけて有孔ビレット製造する方式も開発された。

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