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連続鋳造 れんぞくちゅうぞう

百科事典マイペディアの解説

連続鋳造【れんぞくちゅうぞう】

底の開いた長い鋳型で溶融金属を凝固させ,底部から連続的に引き出して切断し,インゴットなどを得る鋳造法。銅,黄銅,アルミニウムなどでは1930年代から行われたが,鋼では1950年代に実現,今日では広く普及している。
→関連項目鋼片直接圧延

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世界大百科事典 第2版の解説

れんぞくちゅうぞう【連続鋳造 continuous casting process】

溶融金属を底のない鋳型で凝固させながら連続的に引き抜くことにより,正方形,長方形,円形などの単純な断面形状の長尺製品,おもに圧延用素材のスラブ,ブルーム,ビレットを製造する方法をいう。連続鋳造機は溶融金属の上流から,タンディッシュ,鋳型,2次冷却帯,ピンチロール,切断機から成る(図)。タンディッシュは取鍋(とりなべ∥とりべ)からの溶融金属を受け,鋳型へ溶融金属を供給する容器である。ここで鋳型への溶融金属供給速度の調節,各鋳型への溶融金属の分配,溶融金属の貯蔵,スラグおよび非金属介在物の分離などが行われる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

連続鋳造
れんぞくちゅうぞう
continuous casting

溶鋼を水冷銅製鋳型に流し込み、凝固した表面に水を吹き付け冷却しつつロールにより引き抜き、連続的に鋳片を直接製造する方法。鋳塊をいったんつくる普通造塊法に比べ均熱、分塊の工程を省けて省エネルギー、省力化、鋼の歩留り向上、さらに作業環境に優れている。アルミニウム、銅などには比較的早くから工業化されたが、鋼は融点が高く熱伝導率も低く、その実用化が遅れた。工業化当初は適用鋼種に多くの制限があったり、中心偏析、介在物、中心割れ、表面割れなど多くの問題点があり、その普及に限界があった。しかし、振動鋳造法、スラグパウダー、注入流のシール、浸漬(しんし)ノズル、電磁攪拌(かくはん)などの採用、その他各種の操業技術の開発、向上がなされ、それに伴って適用鋼種が拡大し、また、品質管理が優れていることにより1970年ごろから急速に普及した。少量生産や、特別な特殊鋼を除き、溶鋼の凝固に使用されている。[井口泰孝]

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世界大百科事典内の連続鋳造の言及

【インゴット】より

…したがって,性質のよいインゴットをつくることは金属工業においてきわめて大きな意義をもっている。 インゴットの製造法は,鋳型(インゴット・ケース)に鋳込んで鋳型の数だけ同時に造塊する方法と,周囲だけで底のない鋳型に鋳込んで連続的に鋳造する連続鋳造の2方法が多く行われている。そのほか,真空処理により窒素,水素,酸素などの量をコントロールする各種の真空造塊法,一度鋳造したインゴットを電極として,溶融スラグの電気抵抗熱によって再溶解し,スラグ中を滴下させて順次凝固させるエレクトロスラグ溶解法(ESR法)などが特別な場合に行われる。…

【鋳造】より

…鋳肌が平滑で,機械加工を必要とせず,同一規格品の大量生産が可能である。(6)普通造塊 連続鋳造以外のインゴット製造法。注湯法には,上注ぎ,下注ぎの別がある。…

【鉄】より

…20世紀前半期にアメリカで薄板と線材の連続圧延が完成し,戦後は薄板連続圧延(ストリップミル)が日本およびヨーロッパに大規模に導入されるに至った。さらに造塊(鋼塊)―分塊(鋼片)―製品圧延(鋼材)という旧来方式は,溶鋼の連続鋳造の工業化によって大きく変わりつつある。製鋼法においても,脱ケイ―脱リン・脱硫―脱炭の3段階に作業を分割することによって,連続化へ近づこうという試みが行われている。…

※「連続鋳造」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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