立ち居る(読み)タチイル

デジタル大辞泉 「立ち居る」の意味・読み・例文・類語

たち・いる〔たちゐる〕【立ち居る】

[動ワ上一]
立ったり座ったりする。起居ききょする。
「手一つ弾き取れば、師を―・ゐ拝みて喜び」〈東屋
雲などが現れて、空に浮かんでいる。
中空に―・ゐる雲のあともなく身のはかなくもなりにける哉」〈伊勢二一

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精選版 日本国語大辞典 「立ち居る」の意味・読み・例文・類語

たち‐・いる‥ゐる【立居】

  1. 〘 自動詞 ワ行上一 〙
  2. 立ったりすわったりする。起居する。
    1. [初出の実例]「よ事をはなちてたちゐ、泣泣よばひ給ふ事」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
  3. 雲や波などが高くなったり低くなったりする。わきあがったり動いたりする。
    1. [初出の実例]「中空にたちゐる雲のあともなく身のはかなくもなりにける哉」(出典:伊勢物語(10C前)二一)
  4. 立った姿勢でいる。立っている。
    1. [初出の実例]「くらまの、いちのきさはしに、よしありかほにて、たちゐたる」(出典:説経節・をくり(御物絵巻)(17C中)三)

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