立ち舞ふ(読み)タチマウ

デジタル大辞泉 「立ち舞ふ」の意味・読み・例文・類語

たち‐ま・う〔‐まふ〕【立ち舞ふ】

[動ハ四]
立って舞う。舞を舞う。
「もの思ふに―・ふべくもあらぬ身の袖うち振りし心知りきや」〈紅葉賀
世に出て交わる。交際する。立ちまじる。
「なほ世に―・ふべくも覚えぬ物思ひの」〈柏木
雲・雪や木の葉などが、舞うように漂う。
「きのふけふ雲の―・ひかくろふは花の林をうしとなりけり」〈伊勢・六七〉

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精選版 日本国語大辞典 「立ち舞ふ」の意味・読み・例文・類語

たち‐ま・う‥まふ【立舞】

  1. 〘 自動詞 ハ行四段活用 〙
  2. 立って舞う。舞を舞う。
    1. [初出の実例]「おいおいはいかがはすべきしらぎまひたちまふべくもおんほえぬ世に」(出典:仲文集(992頃))
  3. ( 「たち」は接頭語 ) 入りまじる。まじわる。立ちまじる。
    1. [初出の実例]「よの中にたちまふべき心ちもせず」(出典:宇津保物語(970‐999頃)嵯峨院)
  4. 雲や雪などがただよったり、舞ったりする。また、木の葉などがひらひらと落ちる。
    1. [初出の実例]「きのふけふ雲のたちまひかくろふは花の林をうしとなりけり」(出典:伊勢物語(10C前)六七)
  5. あちこち動き回る。うろうろする。また、雑踏する。
    1. [初出の実例]「むなしく御所のあたりをたちまひたちまひしけれ共」(出典:京師本保元(1220頃か)下)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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