立向(読み)たちむかう

精選版 日本国語大辞典 「立向」の意味・読み・例文・類語

たち‐むか・う ‥むかふ【立向】

〘自ワ五(ハ四)〙
① 立って向かう。面と向かって立つ。
万葉(8C後)一・六一「丈夫(ますらを)のさつや手挿み立向(たちむかひ)射る円方(まとかた)は見るにさやけし」
② (「たち」は接頭語) 手向かいする。対抗する。反抗する。
※万葉(8C後)二・一九九「まつろはず 立向(たちむかひ)しも 露霜の 消なば消ぬべく」
今昔(1120頃か)一九「京童部の刀を抜て立向ける時」
③ (比喩的に) ある事態事柄に、恐れたり避けたりしないで堂々と取り組む。敢然と対処する。直面する。
明暗(1916)〈夏目漱石〉一三三「彼は此疑問に立(タ)ち向(ムカ)ふ前に」

たて‐むか・う ‥むかふ【立向】

〘自ハ四〙 抵抗する。たてつく。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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