竜集寺(読み)りゆうしゆうじ

日本歴史地名大系 「竜集寺」の解説

竜集寺
りゆうしゆうじ

[現在地名]宇和島市戸島

戸島とじま本浦の集落の奥、山際にある。浄住山と号し、浄土宗。本尊阿弥陀如来。「宇和旧記」に「開山不知、大超寺末也」とある。

寺の裏山に、切支丹大名一条兼定の墓(市指定史跡)がある。兼定は、応仁二年(一四六八)土佐国幡多はた庄に下向土着した前関白一条教房の末裔であるといわれる。一条氏は代々中村御所とよばれ、兼定は従三位権中納言となり、戦国大名化していた。天正二年(一五七四)長宗我部元親の策略によって追放され、岳父である豊後大友宗麟のもとに身をよせていた頃キリスト教に入信し、受洗名をドン・パウロといった。同三年、宇和郡の武将、法華津範延・御荘越前守・津島宗雲らの連合軍に推されて土佐に侵攻し敗退した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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