下向(読み)ゲコウ

大辞林 第三版の解説

げこう【下向】

( 名 ) スル
高い所から低い所へ下りて行くこと。
都から地方へ行くこと。 「以策といふものを、京都から-させる/阿部一族 鷗外
還向げこう」に同じ。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

くだり‐むき【下向】

〘名〙 上方から下方に、または上位から下位に向かって行くこと。
※夫木(1310頃)三六「老いが身の山とし高くのぼりきてくだりむきなるさかぞ末なき〈他阿〉」

げ‐こう ‥カウ【下向】

〘名〙
① 高い所から低い所へおりて行くこと。
② 都から地方へ行くこと。くだること。
※小右記‐寛弘二年(1005)二月二七日「不相府気色不快、任天運下向
※平家(13C前)二「既に十二三日と云ふは、これより殆(ほとんど)鎮西へ下向ござむなれ」
※枕(10C終)一五八「まろは七度詣し侍るぞ。三度は詣でぬ。いま四度はことにもあらず。まだ未(ひつじ)に下かうしぬべし」

した‐むき【下向】

〘名〙
① 下の方を向いていること。うつむいていること。⇔上向き
俳諧・文政句帖‐五年(1822)九月「菊薗や下向は左へ左へと」
※星座(1922)〈有島武郎〉「酌をしながら、美しい眼が下向きに、滴り落ちる酒にそそがれて」
物事の調子、勢いなどが衰えてくること。かこう。⇔上向き
※苦の世界(1918‐21)〈宇野浩二〉一「その時もやっぱり運の下向きの時でしたが」
相場が下がる傾向にあること。⇔上向き。〔取引所用語字彙(1917)〕
※稲の穂(1842‐幕末頃)「少々下直なるを、後に立会たとも下向きに立会た共言」

した‐む・く【下向】

〘自カ五(四)〙
① 下を向く。
※俳諧・新ありづか(1778頃)「下向くや鳥もも水の月〈也有〉」
② 物事の状態や調子が悪いほうに向かう。
③ 相場が下がりはじめる。⇔上向く

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