童形(読み)ドウギョウ

精選版 日本国語大辞典 「童形」の意味・読み・例文・類語

どう‐ぎょう‥ギャウ【童形】

  1. 〘 名詞 〙 ( 古くは「とうぎょう」とも )
  2. まだ結髪していない子ども。また、その姿。稚児姿(ちごすがた)
    1. [初出の実例]「幼少にては仁和寺の御室の御所に、童形にて候はれしかば」(出典:平家物語(13C前)七)
  3. 貴人の元服前の称。
    1. [初出の実例]「〈入道親王被譲進宮僧正(于今御童形)状案〉譲渡 七条院御領内分譲御房所所事」(出典:東寺百合文書‐を・弘安一〇年(1287)一一月一八日・四辻宮入道善統親王譲状案)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の童形の言及

【童】より

…童というのは10歳前後とする考え方もあるが,そのように限定してしまうと,かえって童の語にふくまれていた豊富な内容が見失われかねないともいえる。なぜならば,成人女性は謙遜して自分をさすのに〈わらわ〉の語をもちいたし,また,年齢的にはけっして児童ではないにもかかわらず,髪風もふくめて姿形が〈童形(どうぎよう)〉(後述)であるものを童・童子などと呼んだ。ちなみに,現行の法律,児童福祉法では満18歳未満のものを児童とし,乳児・幼児・少年に区分している。…

※「童形」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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