竹有村(読み)たけありむら

日本歴史地名大系 「竹有村」の解説

竹有村
たけありむら

[現在地名]北波多村大字竹有

徳須恵とくすえ川の支流小郷こご(田中川)左岸遠見とおみ岳を背にした村で、上竹有かみたけありと下竹有の二区からなる。

正保絵図に村名がみえるが、背後の遠見岳山麓一帯は竹林の多いことから、村名はそれに由来するとされる。「松浦古事記」によれば、建武四年(一三三七)の筑後国石垣いしがき山合戦の注進状に「武有平四郎、左口を射疵」と記され、またここには波多三河守時代に侍大将保利要之亮をはじめ麾下侍衆の在番屋敷があったとされ、三河守に殉じた武士に、竹有久兵衛・竹有林九郎芳一の名がある。

石志文書中、保延三年(一一三七)の藤原種時の解文にある「於呂田里おろだり参坪漆段」は文面から現在の通称「おろぐち」とよばれる所に比定され、旧県道に架かる石橋を御櫓口橋という。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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