日本歴史地名大系 「竹鋪村」の解説 竹鋪村たけしきむら 長崎県:下県郡美津島町竹鋪村[現在地名]美津島町竹敷(たけしき)黒瀬(くろせ)村の東、浅海(あそう)の中央部にある。小式(こしき)崎・鳥居(とりい)崎・高坊(たかぼう)などに弥生時代後期から古墳時代にわたる墳墓群がある。「津島紀略」では竹敷浦として多加志幾宇羅と訓じ、府中(ふちゆう)(現厳原町)から三里二四町とある。中世から近世初期にかけては竹ノ浦としたものが多く、のち竹敷と竹浦の二様が用いられた。「郡方毎日記」寛永一五年(一六三八)条に「竹のうら」とみえる。寛文二年(一六六二)の検地帳に与良(よら)郡竹浦(たけのうら)村とみえ、高一六石余。同一一年の物成帳(宗家文書)では竹敷村。貞享三年(一六八六)の神社誌に竹浦村とあり、森之(もりの)神・しやうぼ・夷(えびす)・かまの神・山形(やまがた)が記されるが、しやうぼ(聖母)・夷に小祠があるほかは社がなく、聖地崇拝の形態を示すものと思われる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報