日本歴史地名大系 「笏谷」の解説 笏谷しやくだに 福井県:福井市旧足羽郡地区小山谷村笏谷[現在地名]福井市足羽五丁目小山谷(おやまだに)の西、加茂河原(かもがわら)との境にあり、北側は足羽川岸。酌渓(しやくけい)・笏渓(しやくけい)ともよび、背後の石谷(しやくだに)山からは越前の名石である笏谷石を産する。「越前国名蹟考」は「越前国郡県細志」を引いて「当国名石ナリ。壁・橋・柱・樋・火器・水道・仏像・塔・墓皆用之。其外要用不遑記。尤大山涌固ノ石山ナリ」とし、「諸国名産集覧云、越前北庄切石」と記す。「片聾記」に「石間歩を賜はりし事故有事にや、大小身に不依。本多大蔵、酒井玄蕃、芦田下野、狛杢、笹治多門、牧野主殿、山川右膳、永見帯刀分、以上八人なり」とあるように、福井藩は笏谷の採掘権を知行の一端として八人の重臣に分与した。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by