笠利村(読み)かさんむら

日本歴史地名大系 「笠利村」の解説

笠利村
かさんむら

[現在地名]笠利町笠利かさり

現笠利町の北部東側に位置し、集落は海に臨む。北東に高崎たーさき山があり、その北は笠利崎。さと高城たーぐすく山城やまぐすく金久城かねくぐすくなどの地名のほか、立神たちがんがある。大按司のものと伝える墓、辺留古城べるこじよう古墓、また古い葬制をうかがわせるサンゴ石による板石墓がある。海岸部から中国梁の時代(五〇二―五五五)頃のものとされるシャム青磁が発見されている。大島の枢要の地で大笠利と称された。「おもろさうし」第一〇に「又喜界の浮島 喜界の盛い島 浮島にから 辺留笠利かち」と謡われ、ノロの頭おしかきが奄美から首里に渡海する途次、当地に立寄っているが、南の辺留と一括されるような関連があったようである。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android