筑紫櫛(読み)ツクシグシ

デジタル大辞泉 「筑紫櫛」の意味・読み・例文・類語

つくし‐ぐし【×筑紫×櫛】

筑紫で産した櫛。
「別るれば心をのみぞ―挿して逢べき程を知らねば」〈拾遺・別〉

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精選版 日本国語大辞典 「筑紫櫛」の意味・読み・例文・類語

つくし‐ぐし【筑紫櫛】

  1. 〘 名詞 〙 櫛の一種。古く九州地方から産したもの。
    1. [初出の実例]「共政朝臣肥後守にてくだり侍けるに妻の肥前かくだり侍ければつくしくし御衣など賜ふとて」(出典:拾遺和歌集(1005‐07頃か)別・三二〇・詞書)

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世界大百科事典(旧版)内の筑紫櫛の言及

【櫛造】より

…市津での関料を免除され,諸国を遍歴,交易した御櫛生供御人は鎌倉後期,唐人,傀儡子(くぐつ)による櫛商売の濫妨を停止し,その特権を再保証する蔵人所牒を得た。近木櫛は江戸初期まで名産であるが,平安中期から知られる筑紫櫛も《七十一番歌合》の櫛挽の歌にみえ,山城,摂津,伊勢,長門,紀伊,薩摩などにも櫛作りの職人が分布するようになっている。【網野 善彦】。…

※「筑紫櫛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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