…和風の住宅で,主室と屋外の間にある板張りまたは畳敷きの副次的な空間のこと。通常は主室との間を明障子(あかりしようじ),外部との間をガラス戸と雨戸で仕切り,主室の補助に使うが,連続させて廊下(通路)を兼ねさせることもある。日本の住宅では古墳時代から,主室の前に簀の子(すのこ)の広縁を設けていた。縁側の起源はこの簀子縁に求められる。寝殿造の住宅では,対屋(たいのや)の前などに板張吹放しの広廂(ひろびさし)が取られ,控室や通路として使われていた。…
…前者は厚板を建物と直角方向に張って板の木口を見せ,後者は板を建物と平行に張ったもので,前者の方が高級である。木口縁の原形は簀の子敷または簀の子縁である。簀の子とは,元来は木材の形状をさすもので,奈良時代から平安時代には方4寸の角材を意味していた。…
※「簀の子縁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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