粘着榴弾(読み)ねんちゃくりゅうだん

百科事典マイペディア 「粘着榴弾」の意味・わかりやすい解説

粘着榴弾【ねんちゃくりゅうだん】

弾体内に可塑(かそ)性の高性能爆薬を充填(じゅうてん)した薄肉中空弾で,対戦車攻撃用。この弾丸が戦車の厚い装甲板に当たると,弾体がつぶれてねばりついたようになるが,このとき弾底信管で爆発させると,装甲板の裏面剥離(はくり)し破片になって飛散内部人員殺傷器材を破壊する。
→関連項目徹甲弾無反動砲

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世界大百科事典(旧版)内の粘着榴弾の言及

【弾薬】より

…これら構成部品の組みつけ,発射薬量の加減,装塡要領などによって,固定弾,半固定弾,分離装塡弾などに分けられる。実戦用には,榴弾,対戦車榴弾,粘着榴弾,徹甲弾,発煙弾,照明弾などがあり,訓練用には,空包,演習弾,擬製弾などがある。
[爆薬の発展]
 ヨーロッパでは14世紀前半ころには黒色火薬が製造されるようになり,15世紀に入ってから,金属溶解法などの進歩に伴って青銅製の一体砲身が生まれ,錬鉄を鍛造した弾丸,次いで鋳鉄製の弾丸が生まれて石の弾丸にとってかわった。…

※「粘着榴弾」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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