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無反動砲 むはんどうほうrecoilles rifle(gun)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

無反動砲
むはんどうほう
recoilles rifle(gun)

略称 RR。弾丸を発射するための火薬ガスを尾栓の小孔から後方に噴出させることによって,弾丸発射の反動をなくしてしまう砲。機構は簡単で軽量であるが,初速は小さく射程は短い。主として近距離における対戦車兵器として使用される。陸上自衛隊が装備する 60式 106mm無反動砲の主要目は,有効射程 1100m,総重量 215kg,全長 333.3cm,射撃速度毎分6発で,ジープ (1/4tトラック) に搭載される。ほかに歩兵携行型のカール・グスタフ 84mm無反動砲も導入している。アメリカ軍の 106mm無反動砲,イギリス軍の 120mmMOBAT無反動砲も日本の 106mm無反動砲とほぼ同様の性能をもっている。

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デジタル大辞泉の解説

むはんどう‐ほう〔‐ハウ〕【無反動砲】

発射薬のガス圧を後方へ抜き、反動による砲身後退をなくした火砲。歩兵が主として対戦車火器として使用。

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百科事典マイペディアの解説

無反動砲【むはんどうほう】

米国で第2次大戦中に開発された対戦車・重陣地攻撃用火砲。発射ガスの一部を後方へ噴射させ発射時の反動をなくしたもの。兵員の肩または地上,車上の三脚架から照準発射する。
→関連項目対戦車砲大砲

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大辞林 第三版の解説

むはんどうほう【無反動砲】

発射時に砲尾の噴出孔から発射ガスの一部を逃がして反動をなくした砲。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

無反動砲
むはんどうほう
recoilless rifle

第二次世界大戦末期に発明された特殊な軽量火砲で、砲尾の尾栓(びせん)に発射ガスの噴出孔を設け、発射のときに発生するガスを後方にも噴出させ、そのガスの質量と噴出速度を、砲身内を前進する弾丸のエネルギーに等しくして、反動をゼロにした火砲。薬莢(やっきょう)にもガス噴出孔があり、砲身は肉薄で施条されている。主として歩兵による対戦車攻撃または堅固な点目標を射撃するときに使用される。火砲のなかではもっとも軽量なのでジープなど小型車両にも搭載ができ、機動力は大きい。点目標射撃に際しては弾道が低伸し初弾必中も可能である。口径は57~155ミリ程度で、射程は106ミリ砲で最大7000メートルに達する。陸上自衛隊には75ミリM20、84ミリカールグスタフ(スウェーデンFFV社製)、六〇式106ミリの各種が装備され、六〇式106ミリを2門装備した自走砲もある。アメリカには核弾頭を発射する無反動砲デビークロケットがあり、旧ソ連・中国などでも広く採用されてきた。[小橋良夫]

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世界大百科事典内の無反動砲の言及

【大砲】より

…その特徴は,軽量小型,発射速度大,操作簡単などであるが,命中精度は低い。 無反動砲発射薬のガスの一部を砲の後方に逃がすように設計された砲で,砲の後方に噴出する発射ガスの運動量と,弾丸と砲口から噴出する発射ガスの運動量とがつり合って,無反動になる。無反動であるから,駐退装置や重い砲架を必要としないので軽量化できる。…

※「無反動砲」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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