精神病理学総論(読み)せいしんびょうりがくそうろん(その他表記)Allgemeine Psychopathologie

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「精神病理学総論」の意味・わかりやすい解説

精神病理学総論
せいしんびょうりがくそうろん
Allgemeine Psychopathologie

K.ヤスパースの最初主著。第1次世界大戦前の幾年かをハイデルベルクの精神病理学研究所の助手として過した際に書かれた。6年後の 1919年刊行の『世界観心理学』とともに,初期ヤスパースの精神病理学・心理学的傾向を決定づけている。この書は,その分野における開拓的意義をになう文献である。

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世界大百科事典(旧版)内の精神病理学総論の言及

【精神病理学】より

…それがしだいに体系的な方法論をもつようになるのは,精神医学を構成する諸領域の分化が20世紀以降すすんだ結果でもあって,その基礎はドイツのシュテリングG.Störringの著書《精神病理学講義》(1900)により置かれたといわれる。しかし精神病理学を厳密な方法論で体系づけたのはK.ヤスパースで,その《精神病理学総論》(初版1913)は,与えた影響の大きさからしてこの分野の記念碑的業績とみなされる。彼が精神病理学に導入したのは,妄想や幻覚などの現象を単なる症状としてでなく一人称的体験として記述するための〈現象学的方法〉,病的体験を理解する際の〈説明と了解(理解)〉,体験のながれを了解的にとらえたうえでの〈発展と過程〉の概念などで,これらは70年後の今日なお重要なキー・ワードとして通用する。…

※「精神病理学総論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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