20世紀日本人名事典 「紀平 正美」の解説
紀平 正美
キヒラ タダヨシ
大正・昭和期の哲学者 国民精神文化研究所事業部長。
- 生年
- 明治7年4月30日(1874年)
- 没年
- 昭和24(1949)年9月20日
- 出生地
- 三重県安芸郡安濃町
- 学歴〔年〕
- 東京帝大文科大学哲学科〔明治33年〕卒
- 学位〔年〕
- 文学博士
- 経歴
- 国学院、東洋大学を経て、大正8年学習院教授となり、東京帝大、東京高師、東京商科大学などにも出講。ドイツ観念論哲学、特にヘーゲルの弁証法研究の先駆者で、「エンチクロペディ」の一部を訳出し、またヘーゲル哲学と仏教との結合を試み「無門関解釈」「行の哲学」などを著した。昭和7〜18年国民精神文化研究所事業部長として戦時体制下の日本主義を鼓吹した。戦後公職追放。著書は他に「自我論」(全2巻)、「認識論」「哲学概論」「三顧転入の論理」「日本精神」「人と文化」などがある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報