日本大百科全書(ニッポニカ) 「紙譜」の意味・わかりやすい解説 紙譜しふ 京都の住人木村青竹(せいちく)(生没年不詳)が江戸中期の享保(きょうほう)年間(1716~36)に編集した和紙の型録。1777年(安永6)『新撰紙鑑(しんせんかみかがみ)』の名で出版された。縦7.2センチメートル、横16センチメートル、本文75丁(ちょう)(150ページ)の和装横綴(とじ)の小冊子で、各地方で産する和紙の品種を集録し、名称や性質、寸法などをそれぞれ示してある。製紙の起源や沿革なども簡単に書かれているため、紙商人の便覧として重宝され、版も重ねて出版された。1978年(昭和53)には紙の博物館から復刻版も出された。[町田誠之] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例