朝日日本歴史人物事典 「素俊」の解説
素俊
生年:生年不詳
鎌倉時代の歌人,連歌師。俗名は橘家季。出家して奈良に住んだ。琵琶の名手で,連歌,連句をたしなみ,連歌では花下の十念と称して毘沙門堂の花下連歌に参加した。また,『新勅撰和歌集』以下の勅撰集に3首入集しており,芸術に秀でた多才な趣味人であった。南都在住の人々の作や彼らへの贈答歌を集めた,奈良歌壇の代表的な選集である『楢葉和歌集』を嘉禎3(1237)年に編んでいる。<参考文献>樋口芳麻呂『未刊国文資料楢葉和歌集と研究』
(伊藤伸江)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報