細流抄(読み)さいりゅうしょう

世界大百科事典 第2版「細流抄」の解説

さいりゅうしょう【細流抄】

室町時代の源氏物語注釈。《公条(きんえだ)聞書》《三条西家抄》とも呼ばれた。三条西実隆(さねたか)の《源氏物語》の講釈を,その子公条がまとめたもの。畠山義総の求めに応じて編まれ,1528年(大永8)に成る。《源氏物語》全巻にわたって重要な語句を抜き出し,注釈を加える。書名は,鎌倉時代の注釈書《河海抄(かかいしよう)》に対し,河海に流れ込む細流の一つという謙遜をあらわす。【今西 祐一郎】

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

世界大百科事典内の細流抄の言及

【源氏物語】より

…室町時代には,一条兼良の《花鳥余情》は鑑賞や語法面に新機軸を開き,宗祇およびその周辺の連歌師たちもそれぞれ業績を残している。三条西実隆はこのころの代表的な文化人であるが,肖柏の講釈をまとめた《弄花(ろうか)抄》のほか,《細流(さいりゆう)抄》《源氏物語系図》(いわゆる新系図)を作った。その子孫が公条(きんえだ)―実澄(さねずみ)(実枝)―実条であり,彼らの手で《明星抄》《山下水(やましたみず)》が成った。…

※「細流抄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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