細胞含有物質(読み)さいぼうがんゆうぶっしつ(英語表記)cell inclusions; cell contents

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「細胞含有物質」の意味・わかりやすい解説

細胞含有物質
さいぼうがんゆうぶっしつ
cell inclusions; cell contents

細胞によってつくられた細胞内の貯蔵物質や分泌物質。後形質の一種であるが,植物細胞の細胞壁や動物細胞の細胞間物質は含めない。細胞含有物質としては液胞内に多量にある水をはじめ,デンプングリコーゲンショ糖などの炭水化物蛋白質,脂肪,有機酸,色素,卵黄物質など種々のものがある。これらは粒状,結晶状として存在するほか,水溶液として存在する。たとえばデンプンはデンプン粒として色素体の中に形成され,蛋白質は蛋白質粒や糊粉粒として細胞質中に生じ,脂質油滴,卵黄物質は卵黄粒として細胞管中に生じ,シュウ酸カルシウムは液胞中に結晶として生じ,アントシアンの色素やブドウ糖,ショ糖などは液胞内の細胞液中に溶解して存在する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android