組織適合性抗原(読み)そしきてきごうせいこうげん(その他表記)histocompatibility antigen

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「組織適合性抗原」の意味・わかりやすい解説

組織適合性抗原
そしきてきごうせいこうげん
histocompatibility antigen

哺乳動物細胞の細胞膜上にある個体特有の膜蛋白質の一群。遺伝的にその個体の性質を規定している。ある個体に別の個体の組織あるいは臓器を移植すると,この膜蛋白質群が一致しない場合には拒否反応が起る。そのためこの蛋白質群を組織適合性抗原と呼び,特にヒトおよびマウスで研究が進んでいる。組織適合性抗原には数十種類あるが,特に作用が強いものを主要組織適合性抗原といい,ヒトでは HLA (ヒト白血球抗原) ,マウスでは H2と呼ばれている。 HLAにはクラスIとクラス IIがあり,それらが数種類のグループに分かれ,さらにそれぞれが多くのタイプに分かれている。 HLAはもともと免疫系で重要な役割をになっており,クラスIは細胞性免疫にクラス IIは液性免疫に深く関与している。臓器移植の場合には HLAの一致度が高いほど成功の確率が高い。

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