結索(読み)ケッサク(英語表記)knot

翻訳|knot

デジタル大辞泉 「結索」の意味・読み・例文・類語

けっ‐さく【結索】

[名](スル)ロープを他の物に結び付けたり、ロープとロープを結び合わせたりすること。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「結索」の意味・わかりやすい解説

結索
けっさく
knot

ロープなど,しなやかな素材でできた物体の一部を組み合わせ,物と物とを結びつけること。人類は原始的な斧の石刃を木製の柄にとりつけるために,つる草や索状繊維を使ったときから結びを行なってきた。網やをつくるときも結びは役立った。結び方がきわめて精巧になったのは,船のを操作するためにロープや索具が使用され始めてからである。よい結索の要件は,一度結んだらほどけないこと,また結んだり解いたりが容易にできることである。その主要原理は,引く力が結び目にかかり,それによって結び目部分がより締まり,生じる抵抗でほどけなくなる,というものだ。
おもな結び方を以下に示す。(1) 止め結び(オーバーハンド・ノット) ひもで輪をつくって先端をくぐらせる,最も単純な結び方である。(2) 引き解け結び(スリップノット) ひもの一方の端を引っ張ると簡単にほどける結び方である。(3) 本結び(スクエア・ノット) きつく引くと平たくなり,応急手当てや荷造りに役立つ。(4) 外科結び(サージャンズ・ノット) 外科手術で切断動脈を結紮する際に用いられることからその名がついた。(5) ひと結び(ハーフ・ヒッチ) 最も簡単な結び方で,止め結びの変形である。(6) かけ結び(ブラックウォール・ヒッチ) ロープをかぎに結びつけるときに使われる。(7) ねじかけ結び(キャッツポー) かけ結びより用途が広く,ロープをかぎにしっかりつなぐときに使う。(8) 巻き結び(クローブ・ヒッチ) マストや円材や木の幹などにロープを一時的にかけるときに用いられる。(9) 一重継ぎ(シート・ベンド) 太さの異なる 2本のロープをつなぐときに船員たちがよく使う縛り方である。(10) 錨結び(いかりむすび。フィッシャーマンズ・ベンド) 簡単だが特に強度が高い結び方で,負担がかかってももつれたり,ほどけたりせず,結び目を解くのも簡単である。(11) 縮め結び(シープシャンク) ロープを一時的に短くするために使われる簡単な結び方である。(12) もやい結びボウライン) 船を係留するとき,あるいは物を巻き上げたり引っ張ったりするときによく使われる便利な結び方である。

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