網代郷(読み)あじろごう

日本歴史地名大系 「網代郷」の解説

網代郷
あじろごう

現大字網代を遺称地とする中世の郷。文亀元年(一五〇一)一二月二六日の国道道者職売券(橋村家文書)裏書によると、国道が橋村新二郎に売渡した伊勢道者職のうちに「あしろの里一ゑん」とみえる。天文年間(一五三二―五五)のものといわれる参詣道中日記(大村家文書)には伊東より「あしろ」までの一五里は徒歩で、網代から小田原へは船で六〇里あったと記す。弘治二年(一五五六)北条氏は伊勢東海乗組当番衆・同船頭に対し、網代の船方一人の三ヵ月不参分の番銭徴収を命じているが、番銭二貫一〇〇文のうち半分は郷中赦免としている(四月一〇日「北条家朱印状案」金沢文庫文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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