総商会(読み)そうしょうかい(その他表記)zǒng shāng huì

改訂新版 世界大百科事典 「総商会」の意味・わかりやすい解説

総商会 (そうしょうかい)
zǒng shāng huì

各国の商工業会議所に類する中国の実業団体。1899年(光緒25),上海に商務総局が創設されたが,劣悪,官僚的であったため,1902年,外国の商業会議所にならって,上海商務総会が設立され,政府の公認を受けた。これが北京,天津,武漢広東など全国各都市に普及し,民族資本擁護,育成を趣旨として,外貨排斥運動に挺身することもあった。12年1月,総商会と改称されたが,徐々に大資本家,買弁資本家集団の牙城と化し,五・三〇事件では,工商学連合会など中小企業や民衆団体と激しく利害対立し,上海の場合は,29年4月,国民救国会の襲撃を受けて破壊,閉鎖された。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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