縦え(読み)たとえ

精選版 日本国語大辞典 「縦え」の意味・読み・例文・類語

たとえたとへ【仮令・縦・縦使】

  1. 〘 副詞 〙 ( 「たとい」が「たとえ」の語形に同化したもの ) =たとい(仮令)(ロ)
    1. [初出の実例]「縦(タトヘ)(くろがね)をのべたる楯成共、かれが矢前(やさき)には叶(かなふ)べからず」(出典:金刀比羅本保元(1220頃か)上)

よし‐え‥ゑ【縦え】

  1. 〘 副詞 〙 ( 副詞「よし」に、助詞「え」の付いてできたもの ) 十分満足する状態ではないことを承知のうえで、とにかく、決断を下すさま。たといどうなろうとも。まあいいさ。えいままよ。
    1. [初出の実例]「たらちねの母に知らえず吾が持てる心は吉恵(よしヱ)君がまにまに」(出典:万葉集(8C後)一一・二五三七)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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