普及版 字通 「繖」の読み・字形・画数・意味


18画

[字音] サン
[字訓] かさ・きぬがさ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は散(さん)。〔説文新附〕十三上に「蓋(かさ)なり」とあり、きぬがさをいう。〔広韻〕に「繖絲綾なり。今繖蓋の字と作(な)す」とあり、もとあやいとをいう字であったらしい。傘(さん)と音が通じ、〔晋書、王雅伝〕に「將(まさ)に拜せんとす。雨にふ。繖を以て入らんことをふ」と雨傘の意に用いる。のち繖蓋をいう字となった。

[訓義]
1. かさ、きぬがさ。
2. あまがさ。
3. あやいと。

[古辞書の訓]
名義抄〕繖 キヌカサ・カサ・ヌサ

[語系]
繖・傘sanは同声。傘は象形の字、繖はその形声の字である。散は中心より四方に張りめぐらす意であろう。*語彙は傘字条参照。

[熟語]
繖幄・繖蓋繖扇繖房
[下接語]
羽繖・火繖・儀繖・御繖・金繖・錦繖・紫繖・赭繖・繖・小繖・青繖・大繖・張繖・白繖・方繖・羅繖

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android