罪を憎んで人を憎まず(読み)ツミヲニクンデヒトヲニクマズ

デジタル大辞泉 「罪を憎んで人を憎まず」の意味・読み・例文・類語

つみにくんでひとにくまず

犯した罪は憎んで罰しても、罪を犯した人まで憎んではならない。→その罪を憎んでその人を憎まず

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

故事成語を知る辞典 「罪を憎んで人を憎まず」の解説

罪を憎んで人を憎まず

罪は憎むべきだが、その罪を犯した人まで憎むべきではない、ということ。

[使用例] この思想――すなわち罪を憎んで人を憎まざるてい大岡さばきが、後世捕物小説の基本概念になったかも知れない[野村胡堂江戸の昔を偲ぶ|1955]

[由来] 「孔叢子―刑論」に出て来る、孔子のことばから。昔の裁判官は、「の意をにくみて、其の人を悪まず(悪いことをしようという気持ちは憎むが、その人そのものまでは憎まない)」という態度裁判に臨み、どうしても避けられない場合だけ処刑していたのに対して、今の裁判官はその逆だ、と述べています。日本では、「意」が「罪」に変化した形で定着しています。

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ことわざを知る辞典 「罪を憎んで人を憎まず」の解説

罪を憎んで人を憎まず

罪は憎むべきだが、その罪を犯した人を憎むのはよくない。

[解説] 「孔叢子―刑論」の「孔子曰く、可なる哉。古のうったえを聴く者は、其の意をにくめども其の人を悪まず」によることば。

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