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美的理念 びてきりねんästhetische Idee

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

美的理念
びてきりねん
ästhetische Idee

美学上の用語で一般には美の究極において志向される理想的観念をいう。これは単なる主観的表象や客観的法則によってとらえられるものではなく,すべての美的創造や美的享受の形而上学的根拠として説かれることが多い。プラトンの美のイデアプロチノスの根源美,あるいはヘーゲルの理念などはこの例である。これとは別にカント以後美的理念を美学の指導概念とする思想があり,現代にまで及んでいる。カントは,概念の形成を導く原理である理性的理念に対し,想像力の直観的形成を導く原理としての美的理念を設定した。これは「想像力の表象」であり,経験的概念を超経験的な完全性において表現する能力をもつ。このような表象の形式原理としての美的理念の考えは F.シラー,H.コーエンなどの美学に大きな影響を与えた。

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